こんにちは。堤 国之助(twitter:kuninosuke1)です。
「長期投資、積立て投資が良いことは分かったけど、どの銘柄を購入すべきか分からない」というご意見を頂きました。銘柄選びは個々人の考え方によって大きく変わります。自分に合った投資方法を検討するのも、投資を始めたばかりでは大変でしょう。今回は、そんな方々へ、米国で有名な投資法”ダウの犬戦略”をお伝えし、検討材料として頂ければと思います。
ダウの犬戦略とは
ダウの犬戦略とは、米国で有名な投資方法で、内容は極めて簡単です。
- NYダウ採用銘柄(30銘柄)を配当利回りの高い順に並べ、上位10銘柄を同金額で投資する
- 1年後に、もう一度NYダウ採用の配当利回り上位10社を見直し、上位10社から外れた銘柄を売却、代わりに新規に上位10社に入った銘柄を購入
- その後も1年毎に、②の方法で銘柄を入れ替え続ける
- 配当は再投資する
メリット
① 購入銘柄を悩む必要がない
上記の通り、銘柄選びは1年に1度。配当利回り順で売買を決定すると、単純明快であり、個別株の決算やチャート分析等は不要です。
② 優良・割安銘柄に投資できる
NYダウ採用銘柄は、言わずもがな優良な会社ばかりです。この中でダウの犬戦略の対象は、IBM、ファイザー、P&G等、説明不要の優良銘柄ばかりです。この点も、銘柄購入時の安心材料となるでしょう。
また、高配当銘柄は株価が割安となっていることが多いです。そのため、購入は安くすべきという投資の基本を、自然と実践することとなります。
③ パフォーマンスが高い
2010年から2018年まで、毎年NYダウと、ダウの犬戦略を比較すると、9年中7年は、ダウの犬戦略が、NYダウ以上のパフォーマンスを上げています。もちろん、今後もこうした結果を絶対に得られるとは言えませんが、この投資戦略が有効であることは客観的に見て取れるでしょう。
日本でもダウの犬戦略は実践可能?
ダウの犬戦略が有効であることは説明しましたが、最初から米国株への投資は、ハードルが高い方もいるでしょう。そのため今回は、”日本版ダウの犬戦略”をまとめました。
対象とするのは、NYダウでなく”TOPIXコア30”です。これは東証1部市場全銘柄のうち、時価総額、流動性の特に高い30銘柄で構成された株価指数です。毎年1回構成銘柄の見直しが実施されるため、NYダウに近い銘柄入れ替えが期待されます。
下表が上記前提をもとに作成した、日本版ダウの犬戦略の対象銘柄です。
日本版ダウの犬戦略の対象銘柄
# |
銘柄 |
配当利回り |
1 |
日本たばこ産業 |
6.26 |
2 |
三菱UFJ |
4.74 |
3 |
みずほFG |
4.71 |
4 |
三井住友FG |
4.69 |
5 |
武田薬品 |
4.62 |
6 |
NTTドコモ |
4.59 |
7 |
三井物産 |
4.41 |
8 |
三菱商事 |
4.23 |
9 |
ホンダ |
3.93 |
10 |
KDDI |
3.82 |
(2019年7月12日時点の情報として作成)
こちらも国内の有名銘柄が集中しました。配当利回りも、日経平均の約2%を大きく上回っており、投資妙味があると言えるのではないでしょうか。
以上、ダウの犬戦略の説明、及び日本版銘柄一覧の照会になります。ご愛読いただき、ありがとうございました。
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