TOEIC 990が教える最強の英語勉強方法 - リスニング、スピーキング編

キャリア・スキル

こんにちは。飯田隆太です。(twitter:リュータ)

 

 私はキャリアとしては、英語x会計/ファイナンスxコンサルティング経験に重きを置いており、英語について知人・友人からどのように磨いているか質問を受けることがよくあります。特にビジネス英語における、スピーキング・リスニング能力を高めたい人のため勉強方法を記事としてまとめておこうと思いました。

 

 ちなみに私に関する情報としてお伝えしておくと、英語のレベルとしては、米系外資企の本社役員に対して、財務関連の説明を直接するなどの実務で使っているため、非・帰国子女では、日本最強クラスであると自負しています。

 

 このクラスになると、英語自体が他者が入ってくることを許さない「壁」をつくり始めます。これに会計やファイナンスが加わると文字通り「聖域化」します。

 

 年齢にもよりますが、サラリーマンとしての生存確率も高まりますし、所属する会社にもよりますが、マーケットにもあまりいない存在になるので、職場での上司からも色々な面で優遇されるようになります。

(ちなみに、TOEICは990のスコアを持っていますが、スコア990でも、実務レベルに達していない方はよく見かけるので、この点は認識しておくべきでしょう。本当に現場で英語を使っている人たちからすれば、TOEIC 990はゴールではなく、スタート地点なのです。)

 キャリアの方向性として、このような「英語xなにか」といった軸で検討をされている方にぜひご参考いただければ幸いです。(内容としては中級向け以上と思いますので予めご了承ください)

 

スピーキング・リスニング能力を劇的に高めることができる英語勉強方法 - シャドウィング

スピーキング・リスニング能力を劇的に高めることができる英語勉強方法とは、ずばり「シャドウィング」です。

 

 シャドウィングとは、ボクサーが敵選手の動きをなぞるように行うイメージトレーニングのように、映画やドラマの会話を、真似して発声する訓練方法です。(慣れれば違和感はありませんが、はたらかみたら、「あいつ何ブツブツ言っているんだ」となるかもしれません(笑))

 

 見た目は滑稽ですが、スピーキング・リスニング能力を高める上で効果は抜群のこの勉強方法を以下で詳細に説明してまいります。

 

シャドウィングの方法

英語の音声を追いかけながら自分の声で発音しますが、最初は難易度が高いので、次のステップで行うとよいかと思います。

 

  • まずは日本語字幕つきで映画・ドラマを見る
  • 内容を理解したら、次は英語の字幕つきで映画・ドラマを見る
    (このときに英語の字幕の内容をしっかりと理解する。また、英語の字幕つきでシャドウィング・発話してみる。)
  • 最後に、字幕なしでもシャドウィング・発話してみる。

 

 最初は、なかなか難しいと思うので、時間がかかってもしょうがないですし、ある程度「適当」にすすめてもよいと思います。

 

 後でも触れるように、シャドウィングは、自分が好きな・楽しい映画・ドラマを媒体にして、英語に触れる時間を増やすこと自体もメリットであるので、あまり律儀に頑張るよりも、ある程度適当にすすめていくのが良いかと思います。

 

シャドウィングのメリット

シャドウィングのメリットや効果は、次の3点です。

 

1.楽しいので継続しやすい、

2.日本人が苦手なリスニング・スピーキングに特化した練習方法であること、

3.ネイティブが「いま」で使っている英語を学ぶことができる。

 

以下でそれぞれ、詳細に見ていきます。

 

シャドウィングは楽しいので継続しやすい

 正確には、シャドウィングではなく、映画が楽しいのかもしれませんが、楽しいので継続しやすいです。

 

 人間は、苦痛なものからはどうしても逃げる傾向があります。特に無味乾燥な単語帳やテキストに、毎日仕事から疲れてきて返ってきてからも取り組める人がどれくらいいるでしょうか。

 

 対照的に、シャドウィングの場合は、映画自体が楽しい(映画・ドラマが嫌いな人には向きませんが。。)ので、自然とその時間を確保しようとします。

 

実は、私の場合、結構シャドウィングをすることなく、映画やドラマを見て終わってしまうときもありましたが、ただ、継続するという観点と、できるだけ英語に触れる時間をつくる、という観点ではそれでも良いと思っています。やる気満々で、高いテキストを買ってきて、勉強を始めたのもつかの間、文字通り3日坊主になってしまうよりはよっぽど良いでしょう。

 

シャドウィングは日本人が苦手なリスニング・スピーキングに特化した練習方法

 

 私もそうでしたが、日本人は、豊富な語彙力と高い文法能力を高校までに身につけているにもかかわらず、話すことができません。話している時間が圧倒的に足りないからです。

 

 問題は2つあります。

 

 1つ目は、圧倒的に話す・聞く時間が足りていないこと。これは、皆さんもご周知の通りだと思います。

 

 2つ目は、ネイティブが聞いて理解できる発音で、発音できるように訓練をしていないこと、です。

 

 ネイティブが聞いて理解できる発音で、発音できるように訓練をしていないこと、この点はかなり重要である反面、あまりご理解している人はいらっしゃらないように思います。

 

 読み書き中心で勉強してきている場合、どうしてもカタカナ英語的な発音であったり、ネイティブの発音とは相当差異があり、相手からして聞き取れない、こちらからしても、学んでいるであろう単語を聞き取れない、という状況に陥ります。

 

 しかも、タチが悪いのが、一度カタカナ英語で学んでしまっていると、カタカナ英語の発音と単語が強固にリンクしているため、なかなか、正しい発音で覚え直すことができません。そもそも相手が喋っている内容が聞き取れないのですから、この状態で、生の英語に触れる時間を増やしたとしても、理解できない苦痛な時間が延々と流れるだけになり、非常に効率も悪いです。

 

 実際に、1~2年の留学経験者の人を観察していても、この状況に陥っている人がかなりいるようで、なかなか根深い問題のように思います。

 

 これを解決してくれるのが、サブタイトル(字幕)つきでの映画やドラマでシャドウィングをすることです。

 

 先程申し上げた、「圧倒的に話す・聞く時間が足りていない」という問題ですが、これはシャドウィングを継続していくことで解決していきます。理解力の低い本物の会話を繰り返すよりも、擬似的ではありますが、シャドウィングを行うことのほうが吸収できる内容は多く、相手を必要としないため、比較的習慣化しやすいといえます。また、自分が好きな映画・ドラマなどにすれば継続しやすいでしょう。

 中学校の英語の授業は年間100時間くらいだったでしょうが、その中で自分だけが発話練習していた時間はどの程度でしょうか?おそらく2時間にも満たないはずです。1日30分でも1年で180時間になります。

 

 2つ目の問題として申し上げていた、「ネイティブが聞いて理解できる発音で、発音できるように訓練をしていない」という点ですが、これに関しても、ネイティブの発音を真似しながら練習していくことで、克服できます。

 サブタイトル(字幕)がありますので、駅前留学や、本当の留学で陥りがちな、「何が話されているのかわからず、ムダな時間を過ごす」という状況に陥ることもありません。数百万円かけて留学して、非効率に英語をまなぶのであれば、月額千円程度のネットフリックスを活用して、シャドウィングで効率的に学びましょう。

 

シャドウィングではネイティブが「いま」で使っている英語を学ぶことができる。

 これも、シャドウィングでは、というより、「いま」の映画・ドラマを見たら、という前提ではありますが(笑)、ネットフリックスなどを使えば、月額千円程度で、旬の映画・ドラマをサブタイトル(字幕)つきで見れますので、それはすなわち、いまアメリカ合衆国などで実際に使われている言葉や表現を学べるということです。

 

これも結構大きな点で、私はペーパーバックスをはじめとして読書を中心として、語彙力を深めた時期があるのですが、何度か、「そんな表現使わないよ(笑)」と言われた経験があります。それはそれで、興味深い経験なのですが、目的が流暢に英語をビジネスで使えるようになりたいということでしたら、いま使われている表現を学ぶにこしたことはないでしょう。

 

ネットフリックスは英語のシャドウィングには打って付けのサービス

 すでに何度か触れているネットフリックスですが、英語のシャドウィングには打って付けです。

 

 まず、一番は、英語のサブタイトル(字幕)がついていることでしょう。Amazonプライムももともと入会しているため、こちらも検討したのですが、残念ながら、Amazonプライムは、英語のサブタイトル(字幕)がありません。ですので、ネットフリックを使い始めることにしました。

 

 しかし、使ってみてよかったのは、ハリウッド映画も顔負けの予算を注ぎ込んだオリジナル映画やドラマの新作が次々出てくるため、選択肢に困らないことです。

 

 昔は、Tsutayaでレンタルしたり、好きなドラマのDVDを購入して繰り返し見ていたのですが、返却期限に急かされて結局見れなかったり、DVD1枚1枚が高かったりと難点を抱えていました。また、DVDは買う場合は、それしか見る選択肢が無いので、気分によって見るものを変えることができないのも問題です。

 

 反面ネットフリックスの場合は、約1000円程度の月額課金で、返却もしなくてよいし、見る選択肢も豊富にあるのがメリットです。

 

シャドウィングに適した映画の条件とオススメの映画・ドラマ

 

 最後に、シャドウィングに適した映画・ドラマの条件とオススメの映画をお伝えします。

 

最後に、シャドウィングに適した条件は次になります。

 

1.面白い・好きな映画・ドラマであること

2.ビジネス英語が使われている

3.時間あたりの会話量が多い

 

面白い・好きな映画・ドラマであること

 既に触れている点ではありますが、好きこそものの上手なれの言葉どおり、好きな映画・ドラマであることは、重要な条件です。英語に限らず語学は、継続すればするほど伸びますので、自分が好きな映画・ドラマを見つけましょう。

 

 既に紹介したネットフリックスであれば、月額固定費で、好きなだけ豊富な選択肢から、自分に合った映画・ドラマを見つけることができるでしょう。

 

ビジネス英語が使われていること

 例えば、SF映画のマトリックスやアクション映画のアベンジャーズを見ても、ビジネス英語は伸びにくいでしょう。このような映画で使われる語彙や、言い回しは、日常会話とは距離があるものだからです。

 

 このジャンルの映画・ドラマは大好きであったとしても、シャドウィングの場合は、選ばないほうが無難です。

 

時間あたりの会話量が多いこと

 同じ例になりますが、SF映画のマトリックスやアクション映画のアベンジャーズを見ても、放映時間に占めるアクションの割合が多く、会話は相対的に少ないため、これもあまりシャドウィングに向いているとは言えないでしょう。

 

SF映画、アクション映画なども このジャンルの映画・ドラマは大好きであったとしても、シャドウィングの場合は、選ばないほうが無難です。

 

シャドウィング向きのオススメの映画・ドラマ

 

 では、私が実際にシャドウィングに使っていた映画・ドラマを紹介します。

 

  • メンタリスト
  • SUIT
  • Billions

 

 どれも、非常にストーリーも面白く、英語も聞き取りやすいため、オススメです。

 先程の3点である以下の点をすべておさえています。(1点目は人によるでしょうが)

 

1.面白い・好きな映画・ドラマであること

2.ビジネス英語が使われている

3.時間あたりの会話量が多い

 

最後に ー シャドウィングを始めたきっかけ

 外資コンサルティング会社に入社したときは、毎日30分ほどシャドウィングをしていました。

 

 シャドウィングを始めたのは、外資コンサルティング会社にいたときに、アメリカの大学(テキサスだったと思います)に留学経験のある先輩社員の方で、ネイティブと見紛うほどの英語力を持っている人と出会ったことがきっかけです。

 

 それまでは、読み書き中心の勉強だったのですが、いわゆるリスニングとスピーキングにまだまだ改善の余地があると思っていた矢先に、ネイティブと見紛うほどの英語力を持った人に会えたので、早速、どのように英語を学んだのかを聞いてみました。

 

 そこで彼にオススメされたのが、シャドウィングです。

 

 彼の場合は、テキサスにいる間もシャドウィングで英語を磨き続けたといいます。具体的には、サブタイトル(字幕)がある場合はサブタイトル付きでまずは映画を見て、大体ストーリーがわかったら次は、サブタイトルありでシャドウィング。最後は、字幕なしで見ながらシャドウィング。

 

 また、シャドウィングもICレコーダーで自分の発音を録音して、映画と遜色ないか聴き比べ、なにか違うな、と思った場合はもう一度、発音してみる、というのを延々と繰り返していたといいます。(もちろん、これだけでなく普通に学生生活も送り、部活も行い部長も努めていたと言っていました)

 

 ここまでストイックには私はできませんが、「できる人から効率的にスキルは盗む」という考えを私は持っているため、教わった日から早速シャドウィングを数年し続けることで、今では帰国子女と遜色ないレベルのリスクニング力とスピーキング力を持つことができました。

 

 

 補足ですが、スピーキング、リスニングを伸ばす場合も文法、語彙力自体は土台となりますので、こちらが弱いと思っている方は並行するか、まずはそちらから勉強をしてもよろしいかと思います。

 

 以上、参考になれば幸いです。

 

 

 

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