「3年経たないと転職できない」は気にしなくて良い「都市伝説」 

キャリア・スキル

こんにちは。飯田隆太です。(twitter:リュータ)

 

転職・キャリアのご相談をいただくときに、よくいただくのが「3年経たないと転職できないののか」というご質問です。結論としては、このような主張は気にする必要はなく、無為な時間を過ごさず新天地で成果や自分が得たいスキルを獲得するためにすぐに転職活動を始めて結構だと思います。

 

上司や先輩社員から言われた場合は

「3年経たないと経歴としてカウントされない・転職できない」という言葉は、投げかけてくるのは大体の場合においてご自身が勤めている会社の先輩社員や上司、親御さんなどにあたると思います。

先輩社員や上司の場合は、部下が辞めるのを防ぐことも仕事の一貫なので、立場上このような言葉を投げかけてきます。しかし実態として、「第二新卒」という28歳くらいまでなら、新卒と同じ条件で転職を受け入れる企業がいまは増えているため、このようなことはありません。

「やり直す」という意味では、我慢などせずに、すぐに転職してしまって大丈夫です。むしろ、20代の転職はまだまだ「ポテンシャル採用」ですので、スキルを身に着けにくい場所で無為に年齢を重ねてしまうことのほうが危険です。

 

親御さんが言ってきている場合は

親御さんなどの場合は、本心からアドバイスなのでしょうが、現代の社会にそぐわないアドバイスをしてくる場合があります。

現代は大前研一氏も「産業突然死」という概念を提唱するように、ウーバーがタクシー業界を駆逐しているように、産業構造がいつのまにか変わり会社やもっといえば業界自体が突然なくなってしまうこともありえます。

企業の寿命もアメリカであれば15年、日本であれば23年程度しかなく、「人生100年時代」と言われるなか、転職は必ずするのですから合わない会社や身に付けるものが少ないと思えばすぐに転職してしまったほうが長いキャリアの中で自分のためになります。

 

日本経済全体が成長し、企業の寿命が長い場合は、最初の会社で勤め上げることが可能です。その場合は、年功序列が土台となり1つの企業で勤め上げることが、下手に転職をするよりも生涯賃金を上げることができることが比較的多いでしょう。しかし、トヨタ自動車も富士通も先日、終身雇用制度を維持することが実質的に不可能になってきたことを報道したいま、このような生き方は非常にリスキーです。

 

しかし、繰り返しながら、産業突然死の時代のいま、労働市場という荒波にいつ吐き出されても次の船に乗れるように、スキルという「乗船チケット」を準備しておく必要があります。

スキルが得られない会社は早めに転職したほうが良い

 

私自信、最初の会社で2年半程度、法人営業の経験を積んだ後に、外資コンサルティング・ファームに転職しましたが、正直な話として最初の会社でそこまで時間を使わなくて良かったのではと思うところがあります。給与は高いものの、ルート営業では商品知識と取引先のネットワークくらいしか自分の資産としてカウントできるものがないため、業界・日本という単位で問題が起こったときに立て直しすることができないと思ったからです。

 

外資コンサルティング・ファームに入ったあとは、得意だった英語をテコに会計を学び始め、どこにでも転職できるようなスキルを揃えました。いまは、米系外資企業の投資案件評価部隊というポジションにつき、非常に「コスパが良い働き方」ができています。年収は800万円程度ですが、稼働時間は週平均40時間程度しかないため、時給換算すると日系最大手の部長級以上です。

 

絶対額としてもっと稼ぎたいと思った場合も、いつでも転職できますし、コスパが良い働き方をしたいのであればこのままステイもできますし、やはりスキルを備えることで、いつでも「船を乗り換えることができる」という状態にしておくことにこしたことはないでしょう。

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