配当利回り5.89%のソフトバンク(9434)の気になる減配リスクを分析

個別銘柄

こんにちは。飯田隆太です。

 先週の金曜日は、最寄りの税務署に行ってきまして、以下の記事の方法が税法的に問題ないかを確認してまいりました。税務署の職員いわくは、問題ないそうです。興味があればこちらもどうぞ。

資産形成の最重要ツール、NISA枠を「増やす」裏技。
こんにちは。飯田隆太です。  今回は、将来に向けた資産形成をする上で、重要なツールであるNISA枠を「増やす」ことができる裏技をご紹介します。投資から得られる利益を非課税にできるNISA(少額投資非課税制度)は、数少ない老後の資産形成のため

 

 2019年2月に上場したソフトバンク子会社(9434)は、公募された金額は2兆6000億円と、大型上場として知られるLINE(3938)の約1320億円、ゆうちょ銀行(7182)の約6,000億円などと比較しても桁違いの大きさでした。しかし、その派手な印象と対象的に、株価は一度も公募価格を上回っておらず、孫正義氏を信頼して購入に踏み切った個人投資家たちの失望に追い込んでいます。

 一方でインカムゲイン目的で、この銘柄を改めて見ると、ソフトバンク子会社にはそれなりの魅力があるように見えてきます。親会社に対する位置付けと、減配リスクを確認していきます。

 

グループ内で重要性が低下した通信事業の将来CFを手元現金化

 

  2017年にソフトバンク・ビジョン・ファンドを立ち上げてから、さらなる投資を加速させたい親会社ソフトバンクグループの資金調達ニーズは高まっています。実際に財務安定性を示す指標である、当座比率を見ると100%を下回りはじめています。

 

ソフトバンクグループ㈱の当座比率の推移

(ソフトバンクグループ㈱の有価証券報告書より作成)

 

 実は、親会社ソフトバンクグループは、子会社の上場前から、ソフトバンク ブランドの商標権利用料と配当により子会社ソフトバンクからキャッシュを吸い上げていました。しかし、親会社の財務安定性の低下と投資を加速させたいという背景から、子会社上場による資金調達を行いました。

 

 親会社ソフトバンクグループは、子会社ソフトバンクの上場により約2.4兆円もの資金を調達できたといわれています。これがなければ、上述の当座比率などの財務安定性はさらに低下しているか、投資を抑制せざるを得ない状況だったでしょう。

 

 通信事業は、市場飽和に加え、人口減少、MVNO事業者参入など、市場の拡大は見込めない分野です。親会社からすれば、安定的なキャッシュをだらだら稼いでもらうよりも、将来のキャッシュフローを手元現金化して、ソフトバンク・ビジョン・ファンドなど次なる採算性の高い事業に回したほうが高いリターンを得られます。子会社上場はこの目的を果たすために実施されました。

 

19年3月期の配当性向は85%、しかし減配リスクは低い

 

 親会社の資金調達に使われた後のソフトバンク子会社の残った役割は、通信事業という安定事業からせっせと配当を収めていくことです。ソフトバンク子会社の株式の66.4%は、親会社が保有しているため、親会社への影響は大きく、配当性向および配当を低めることは考えにくいでしょう。

 

 配当性向は、本記事執筆時点において85%と高いですが、配当のベースとなるフリー・キャッシュフローの見通しは悪くないと思われます。2019年3月期は、約2,200億円のYahoo!の子会社化にともなう投資キャッシュフローが発生しているため、以降はフリー・キャッシュフローが増加するのではと思われます。子会社化投資CFを除いた場合のフリーCFベースでの配当性向は41.5%です。

 また、19年3月期の配当は1,795億円でしたが、この約2倍に相当する現預金も有しているため、その分でもしばらく余裕があるといえます。

 

ソフトバンク子会社のキャッシュフロー推移

(ソフトバンク㈱の有価証券報告書より作成)

 

まとめ

 将来的な売上や利益の伸びはあまり見込めないものの、為替リスクなく減配リスクも比較的低い銘柄です。米国市場に投資するのがリターンは最も良いのですが、タイミングとしていまは割高であり、不況の足音が聞こえるときは、このような国内のインカムゲイン狙いの銘柄に投資しておくのも悪くないでしょう。

 

 単元株あたりの価格も約15万円と安めなため、100株ずつ様子を見ながら買うという程度であれば、ありだと思います。

 

 以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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