こんにちは。飯田隆太です。(twitter:リュータ)
訪日外国人数が、毎年目覚ましい増加を続けています。2020年に訪日外国人数を4,000万人にするという目標は厳しいかもしれませんが、このペースを保てば2020年には3,500万人は確実に突破するでしょう。
4,000万人の目標を掲げた2016年3月の時点より、今日に至るまで年平均で約16%も毎年伸び続けていることになります。以前に、為替リスクがなく、毎年5~6%の配当をもらえる投資法人みらいを例に、都内オフィス系およびホテル系のJ-REITは中長期で見て投資に値すると思われる、と書きました。
その理由は、訪日外国人数が増え続けており、これがホテル需要を下支えするだろうと考えているからです。いま日本に来ている外国人は、オリンピックのために来ているわけではなく、純粋な観光需要で来ているでしょうから、オリンピックが終了する2020年以降も、訪日外国人数が激減するということは考えづらいでしょう。
長期でみれば日本の人口は減少しつづけますが、都内ないし観光客を集客し続けることができる地域のホテルは、今後も稼働率および単価も維持できると考え、そのような物件をポートフォリオに組み込んでいるJ-REITであれば、投資に値すると考えます。
好調な訪日外国人数の伸びを数字で確認
訪日外国人の伸びを牽引しているのは、アジア地域からの外国人です。グラフで見ると一目瞭然なのですが、この傾向は訪日外国人数が急激に伸び始めた2012年頃から依然変わりません。
外国人訪問数 – 地域別(単位: 人)
(出所: JTB総合研究所のデータより作成)
アジア地域の内訳で見ますと、韓国、中国、台湾、香港、その他諸国が続きます。
外国人訪問数 – アジア内訳(単位: 人)
(出所: JTB総合研究所のデータより作成)
都内の宿泊施設 稼働率は8割以上をキープ
国土交通省, 観光庁の観光統計、「宿泊旅行統計調査」(平 成 3 1 年 2 月 2 8 日)によれば、2018年の東京都、神奈川、大阪の宿泊施設の稼働率は8割以上をキープしています。
冒頭でも述べたように、長期でみれば日本の人口は減少しつづけますが、都内の宿泊施設需要をこの訪日外国人が支えていくことが予想されます。このような展望があり、なおかつ為替リスクがなく、毎年5~6%の配当をもらえるJ-REITは非常に魅力的です
ただやはり購入タイミングは気をつけておきたいところです。現在、米国の利下げなどの要因を背景に円高となっていく可能性が示唆されています。円高になれば、訪日外国人からすれば、日本での消費に係る費用が増えてしまいますので、J-REITの価格に影響が出るかもしれません。
また、そもそも米国を筆頭に株式市場全体が割高な状況が続いており、大きな調整が1~2年の間に起こるのではないかと予想されます。
諸条件の違いはあるでしょうが、リーマンショック時にJ-REITは、株式よりも下落率が高かったため、その点では、気をつけるべきでしょう。
したがって、いまの段階では、J-REITも焦って購入するのではなく、このような長期的なマクロデータやそれぞれの銘柄を調べておき、購入したい銘柄を整理しておくというスタンスがよいのではないかと思います。
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