ヤフー・LINE統合が株価に与える影響

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こんにちは。堤 国之助(twitter:kuninosuke1)です。

 

 先日、ヤフーを傘下に持つZホールディングとLINEが経営統合に向けて交渉を進めていることが発表されました。両社のサービス利用者を合計すると、1億人を超え、国内断トツのプラットフォームになります。市場はこの報道に好感を示し、両社の株価は急上昇しました。今回は、この統合のもたらすシナジー効果を検証していきます。

スマホ決済戦国時代の終焉か

 両社が検討している案は、ZHDの親会社であるソフトバンクと、LINEの親会社である韓国ネイバーが50%ずつ出資して共同会社を設立するというものです。ご承知の通り、スマホ決済は激しい競争環境にあります。両社が展開する「PayPay」と「LINE  Pay」が顧客を奪い合わずに済むのなら、国内のスマホ決済戦国時代に終止符を打つこととなるでしょう。

金融緩和による過剰な金利追及

 両グループはこれまで、銀行や証券といった金融部門の事業を展開してきており、スマホ決済以外の分野でも顧客の奪い合いが続いてきました。この統合は、こうした消耗戦に別れを告げ、重複する事業の顧客基盤拡大を通じて、先行投資のかさんできた金融部門の黒字化が早まると市場は期待しています。

 

#

金融事業

SBG

LINE

1

スマホ決済

PayPay

LINE Pay

2

銀行

ジャパンネット銀行

LINE Bank設立準備会社

3

証券

One Tap BUY

LINE証券、FOLIO

4

信用スコア

Jスコア、ヤフースコア

LINE Score

5

仮想通貨

TaoTao

LVC

ZHDの今後

 ZHDは9月には衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を買収し、10月には金融部門のSBIホールディングスとの包括連携を相次いで発表するなど、急速に事業を拡大しています。親会社のソフトバンクは今や通信から投資企業に変換してきています。シナジー効果が非常に分かりやすい今回の提携は、ZHDも同様の道を辿るとするならば、幸先の良い第一歩と言えるでしょう。

 

【ZHD株価】

 

 市場は今回の報道を好感し、大幅高となりました。親会社のソフトバンクが逆境の中、子会社はまだまだ成長するかもしれません。

 以上、ヤフー・LINE統合が株価に与える影響をご紹介しました。ご愛読いただき、ありがとうございました。

 

堤 国之助

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