読者への回答:年利2.7%で安全に運用できる商品=BND

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こんにちは。飯田隆太です。(twitter:リュータ)

 

 以前に「銀行にお金を預けると損。気づいた人はどう対策してる?」という記事をbizSpa!フレッシュ様に寄稿しました。この記事で伝えたかったことは、インフレ下においては、金利もつかない状態で現預金を持ち続けていれば損をするということでした。

 

 この記事に対して、「金利が低くて損をしていると思っている人はたくさんいるが、どのように1%以上で運用できるのかを知りたい」というコメントを頂戴しております。今回は、このコメントに対する回答のひとつとしてBNDという金融商品を紹介したいと思います。

 

1%以上で運用する方法は、意外なほど選択肢はある

 

 1%以上で運用する方法は、意外なほど選択肢はあります。しかしながら、寄稿した記事のメインテーマは、「インフレ下においては、それ以上に金利がつかなければ損をする」ということでしたので、為替リスク等を考慮にいれなくてはならない海外の金融商品や、小難しいクレジット・カードのポイント投資などの話をしてもメッセージ性が薄れると思いましたので、避けました。

 

 そこで、為替リスクもなく、親しみのある企業、ソフトバンクの社債を書きましたが不評だったようですね。(笑)

 

 今回は、「どのように1%以上で運用できるのか」というご質問に対する1つの回答として、BND: バンガード・トータル・ボンドETF という商品を紹介します。

 

BNDは債権の集合体としてのETF。配当利回りは大体2.7 %程度

 

 「BNDは債権の集合体としてのETF」

 

 なんて書くと、横文字を乱発する怪しい人にしか聞こえないかもしれませんが(笑)、BNDを説明する上で、これはこれで非常にまとまった説明方法なのです。以下で、ひとつひとつ噛み砕いていきましょう。

 

 債権とは、寄稿した記事「銀行にお金を預けると損。気づいた人はどう対策してる?」でも書いたとおり、企業や政府などの組織にお金を貸して、利息をもらうツールです。

 

 ETFとは、「上場投資信託」のことで、投資のプロである機関投資家が個人投資家から募ったお金を運用する投資信託の上場版です。

 

 つまり、「債権の集合体としてのETF」とは、様々な債権に対して機関投資家が投資し、小口化販売することで成り立っている金融商品です。そして、BNDは、米国の様々な優良債権に投資している商品です。

 

 債権それ自体も、株式に比較して変動幅も元本割れするリスクが少ないことは、既に寄稿した記事で書いたとおりです。そして、BNDは、そのリスクが少ない債権の集合体ですので、特定の借り手の財務・経営状況が悪化したとしても、BNDという金融商品の価格はほとんど影響を受けません。それでいて、日本では考えられない金利を享受できます。日本の税金を控除した後の利回りは大体2.16%程度です。

 

 また、暴落に対するショック耐性もそれなりにあり、リーマン・ショック時でも約10%程度しか、騰落していないのも安心感を与えてくれます。

 

BNDの基本情報 – Bloomberg.co.jpより

(bloomberg.co.jpより2019年7月29日付で取得)

 

 

気になる為替リスクに関して

 

 海外の金融商品について紹介すると、投資初心者の方がまず気にするのは為替リスクです。しかしながら、長期で見れば先進国同士の為替レートは、振り子のように行ったり来たりすることが知られています。

 これはよく使われる言い方であれば、「平均に回帰する」という言い方をします、別途他の記事でも書こうととは思いますが、気になる方は、ネットで検索していただければすぐにいろいろ出てくるはずです。

 

 BNDは、既に紹介したようにショック耐性もあり、リターンも安定しているため、買い付けたあとに超長期で放ったらかしにしておくような使い方がふさわしいでしょう。税引き後の利回り2.16%として30年放置しておけば、30年後には190%、つまり2倍近くになっています。この長期間の間に、ドル高・円安のタイミングは来るでしょうから、その際に必要であれば、日本円に換金すればよいのです。

 

 また、別の記事でも書きましたが、長期で見れば日本円は、円安の方向に傾いていくと思いますので、ドル建てでこのような安定的なリターンを享受できる運用をしておくのは長期でみれば正しいと思います。

 

 私個人の話で言えば、昨日は、30万円程度を注文を出しています。2.16%x30万円÷12ヶ月=540円なので、これから何もせず、毎月540円が振り込まれることを考えると、額としては少ないですが、着実に資産形成ができていると感じます。

 

以下、関連記事です。長期でみれば、日本円は円安の方向に傾き続けるだろうことを書いています。

外貨を持つ重要性 – 長期では円安の可能性を見越して
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