こんにちは。飯田隆太です。(twitter:リュータ)
今回は、転職活動を行う際の転職エージェントの「使い分け」について書きたいと思います。
私も転職の活動の相談を受けることが多々ありますが、見ていて非常にもったいないと思うのが、エージェントや「リファラル」(紹介制度。社員が転職候補者を応募プロセスに推薦し、エージェントの代わりにフィーをもらう)を用途によって「使い分け」することができていない方が多いように見えることです。
最近は「リファラル」という言葉も日本語として浸透してきており、転職者の方の選択肢としての地位も上がってきたように思いますが、今一度、リファラルとエージェント、それぞれのメリット・デメリットについて整理し、もっとも効率よく使い分ける方法について紹介します。
リファラルのメリット
企業の寿命が短命となる中、また45際以降にリストラ・イベントがあるかもしれないことを踏まえると、背成長が望めない業界や仕事に属している場合は、IT業界など業界として成長の恩恵を受けられたり、個々人にスキルが帰属するような仕事(ポータブル・スキル)に機動修正したほうがよろしいでしょう。その意味では、今日における転職の重要性はますます高まっているといえるでしょう。
その際に重要なのが、良い転職先を紹介してくれたり、業界情報を教えてくれたり、職務経歴書を内部の目線からチェックしてくれたり、リファラル制度を使ってくれる人などがいるかどうかです。
リファラルのメリットを列挙すると以下のようになります。
リファラルのメリット
- 書類落ちする確率を減らせる(制度自体の利点)
- 職務経歴書を社員に見てもらえる。面接でアピールするポイントを教えてもらえる
- この部署は辞めたほうが良い。逆にこの部署は良いといった内部情報を教えてもらえる。
私が転職したときは、出願先すべてにリファラルを使いました。推薦してもらう企業以外にも、この業界、会社がいま伸びているといった情報などを色々教えてもらいました。もちろん、リファラルも数十万円のフィーがもらえるため、紹介してもらう人との親密度により上記したメリットは変わりえますがご自身で制度内容を理解していれば、上記メリットを受けることが可能になります。そして、これは次で詳述するように普通のエージェントではしにくいものです。
大手エージェントに丁寧なキャリア・アドバイスは期待できない
多くの転職エージェントにはこのような機能はあまり期待できないと思っています。
基本的に人を転がせばフィーが入るビジネスモデルですし、特にリクルー○やパーソ○などの大手は、企業側と候補者側(CA)で担当者が別れており、CAはろくに社会人経験も無い新卒~2、3年目の担当がつくこともあります。そうすると、キャリアの相談など全くできませんし、職務経歴書もろくにチェックされません。言われていることを鵜呑みにしていると、書類選考する確率は下がってしまいます。
なぜこのような事態が起きるのかといえば、大手であれば案件も候補者も山程います。機械的に回していても「数打てば当たる」で、ある程度は内定までつながるからです。
CAの目線に立てば、毎日膨大な数の転職候補者がやってきますので、全員に多くの時間を割くことはできません。むしろそれよりも、案件をどんどん紹介し選考を受けてもらえばある程度は勝手に決まりますので、このほうが「効率的」という考えをするようになります。
しかし、この点を知らずに、キャリア・アドバイスを期待して大手エージェントを使うと書類が通らない、持ち駒をムダにするなどのデメリットが発生します。
大手エージェントは案件情報は業界で最も保有していることに間違い有りませんが、的確なアドバイスは期待できないと思って良いでしょう。自分の職務経歴に自信があり、案件情報だけ紹介してくれれば良いという方であれば、向いていますが。
よって、既に説明しているように、業界情報を教えてくれたり、職務経歴書について的確なアドバイスがほしい(内部の目線からチェックしてほしい)などであれば、リファラルを使うに越したことはありません。リファラルを使える知り合いがいるのであれば、その企業はリファラルで受けましょう。
エージェントを使うなら独立系で業界出身者が良い
もしエージェントを使う場合は、大手よりも独立系もしくは個人の方のほうが良いと思います。結論から申し上げると、評価の高い独立系エージェントで、かつ業界出身者の担当者(例えば、コンサル業界を受けるのであれば、コンサル業界出身のエージェント担当者)に担当してもらうことが最も良い選択肢だろうと考えます。
そして、エージェントは個人により優劣が非常にはっきりしますので、評価の高い独立系エージェントで、かつ、業界出身者の担当者に複数担当してもらい、優秀な担当者の方を最終的に選別していくのが賢いやり方になります。
評価の高い独立系エージェントで、かつ業界出身者の担当者に担当してもらうことをおすすめする理由は以下のとおりです。
1点目としては、大手のエージェントのように、CAと企業側で分業制が敷かれておらず、社会人経験がろくにないお姉さんに相手をされずに済みます。
2点目としては、業界出身者なので、業界に対する理解が高く職務経歴書に対するアドバイスが的確である可能性が高いこと。また、分業制が敷かれていない場合は、担当者が企業側に直接話しているでしょうから最近のトレンドなどについても直接話を聞いて理解している可能性も高いです。
まとめ – リファラルを使えるならリファラル。次に独立系で業界出身のエージェント。
まとめると、最も合理的な方法は、1)リファラルを使える企業はリファラルを使う、2)リファラルを使えない企業は、評価の高い独立系エージェントで、かつ業界出身者の担当者(例えば、コンサル業界出身のエージェント担当者)に担当してもらうようにする、となります。
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