こんにちは。堤 国之助(twitter:kuninosuke1)です。
4月25日にアメリカにおける新型コロナウイルスの死者が5万人を突破しました。感染者数は87万人以上に上っています。このように新型コロナウイルスの影響が終息していないのに、ニューヨーク・ダウは3月につけた19,000ドル代から24,000ドル近辺まで上昇しています。今回はこの背景と今後の見通しを説明していきます。
政策期待による相場上昇
新型コロナウイルスの対策として、トランプ政権は過去最大の2兆ドル(約220兆円)規模の景気刺激策法の法案を可決し、4月23日には総額4840億ドル(約52兆円)規模の救済策が可決されました。一方でFRBは2.3兆ドル(約253兆円)の経済政策を実施しています。合計すると500兆円をこえる大規模な経済政策です。これによって、株価が支えられているというのが現状です。
実体経済と株価との乖離
冒頭述べた通り、4月25日にアメリカにおける新型コロナウイルスの死者が5万人を突破しており、まだまだ予断を許さない状況です。それなのに株価が一人歩きし、新型コロナウイルス終息後の経済を見据えています。ここに実体経済と株価との乖離が生じています。
アメリカは5月からの経済活動再開を見込んでいます。ですが現状を踏まえると、再開可能かどうか極めて判断が難しい状況といえるでしょう。また個別企業の決算発表が徐々に始まっています。ここで初めて、新型コロナウイルスの実体経済への影響が明確になります。決算内容が予想以上に悪ければ、株価下落は十分に考えられます。
今後の株価の見通し
今後の株価を見通すうえで、最も重要なポイントとなりうるのが、アメリカ経済の再開可否です。加えて個別企業の決算状況により、新型コロナウイルスのダメージがどの程度なのかが可視化されてきます。これらの結果によっては、再度の株価下落も起こりえるでしょう。一方で、28~29日にはFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されます。ここで更なる経済政策が打ち出されたとしたら、少なくとも株価は一時的に反発するだろうと予想できます。
いずれにせよ、4/27週は多くのイベントが控えているため、今後の株価を見据える上で重要な週になるでしょう。
以上、終息しないコロナと上昇する株価をご紹介しました。ご愛読いただき、ありがとうございました。
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