こんにちは。堤 国之助(twitter:kuninosuke1)です。
10月7日、News モーニングサテライトでは、ホリコキャピタル・マネジメントの堀古英司氏はバブルが来るので「買い」推奨を出していました。
個人投資家は、この発言を受けてこれから買いポジションを取っていくべきでしょうか。今回は、改めて現在の相場の背景を考察するとともに、今後の展望と個人投資家が取るべき対策も検討します。
金余り相場と上値追いの勢い
2019年2月以降、NYダウは25,000ドルから27,000ドルの間を行き来する、いわゆるボックス圏相場を推移しています。株価を形成する材料は、各種経済指標や米中国貿易摩擦、FOMCによる追加利下げといった要因で、今年に入ってから変わっておらず、さらには大きな変化もありません。
このような相場を支えているのは、先進国の中央銀行による大量の資金供給です。資金供給が続くならば株価は上昇し、過去最高値を更新しそうですが、株価の上値追いの勢いが弱くなっているため、27,000ドル近辺で下落を繰り返しています。
これまでは「買えば上がる、上がるから買う」の思惑によりNYダウは最高値の更新を続け、この世の春を謳歌していました。ところが「後からの買いが続かない」と感じ始める投資家が増え、それに基づく売り注文が、ボックス圏相場を作り出しています。
ボックス圏相場の先にあるもの
買い手は、いつでも売れるという安心感があるからこそ、注文を出せます。しかし今年に入ってからの相場では、そうした安心感は小さくなってきているといえるでしょう。
来年にアメリカ大統領選挙を控えているため、株価の大幅な下落はトランプ大統領が死守するでしょうが、その先に控えている調整局面は、案外すぐに来るように思われます。というのは、実態経済に関連する指標は悪化を続けており、にもかかわらず株価は依然高止まりしているからです。堀古英司氏のように、「これからバブルに入る」という見方をする人もいるのでしょうが、普通に考えれば、「株式市場既にバブルであった」という見方のほうが自然だと思います。
大幅な下落調整が来た際でも、怯えることはありません。当サイトで度々ご紹介しているように、未来に訪れる下落相場を想定した準備、投資マインドがあれば、調整局面は長期投資家にとっては大きなプラスとなります。世界の人々の生活はある日突然消えてなくなるわけでなく、これからも世界の人口は増加し、経済は成長を続けます。それは長期的な株価の上昇の源泉となります。ですので、臆することなく、長期投資を続けることを推奨します。
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ボックス圏相場の先にある下落局面に備えて、現金比率を高めておくのも一つの手になります
相場下落時は冷静さを失いがちです。あらかじめルールを決めておき、機械的な購入を続けることも一つの手です。
以上、ボックス圏相場の行く末をご紹介しました。ご愛読いただき、ありがとうございました。
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