こんにちは。堤 国之助(twitter:kuninosuke1)です。
2019年7月29日 の日経新聞にて、個人型確定拠出年金制度「iDeCo」の基準変更が報道されました。これまでは、公務員や一部企業の社員のみ利用可能となっていましたが、対象を全会社員に拡大する方向で、厚生労働省が検討を始めたとのことです。
NISAや積立NISAと異なり、iDeCoは利用できない方が多いため、制度内容もさほど周知されていないようです。今回は、あらためてiDeCoの内容を見ていきます。
iDeCoの概要とそのメリット・デメリット
iDeCoは、個人型確定拠出年金制度と呼ばれるもので、個人が掛け金を積み立て、自分の年金を作る税制度です。
大きな特徴として、以下の3点が挙げられます。
①積立金は所得控除の対象となる
②運用で得た利益は非課税となる
③60才になるまで引き出せない
①は、積み立てた金額が、所得控除の対象となり、所得税・住民税が節税できます。具体例として、30代、年収500万のサラリーマンが毎月2万円を積み立てた場合、144万円の節税効果があります。
②は、NISA等と同様、運用益が非課税となります。長期間の積立て投資では、この効果は大きなメリットとして享受できるでしょう。
③の「60才になるまで引き出せない」は、制度利用に際して最も注意しなければならない点です。①、②のメリットを最大限に利用するために、生活費以上の金額を積み立てた場合、結婚や子育てといったライフイベント時にお金を引き出せないといった事象が起こりうるのです。そのため、余剰資産での運用を常に意識しましょう。
国の年金制度の終焉と、自分年金の重要性
今後、検討がどのように進むかは分かりませんが、恐らく全会社員が制度の対象となると思われます。政府は老後資産を自助努力で形成するよう、制度の拡充を続けています。老後資金が2000万円不足するとした金融庁審議会の報告でも分かるように、国の年金制度だけに頼る時代は持続困難なためでしょう。
iDeCoは長期の積立て投資に非常に有効な制度です。実際の運用に際しては、利用する金融機関、運用商品、手数料等、考慮すべき点が多々ありますので、制度が確定次第、当サイトでもお伝えしていきたいと思います。
以上、iDeCoの基準変更報道に伴い、制度の概要、活用方法を紹介しました。ご愛読いただき、ありがとうございました。
以下、関連記事です。iDeCoと双璧を成す非課税制度NISAですが、その枠をなんと増やしてしまう、という裏技です。
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