こんにちは。飯田隆太です。(twitter:リュータ)
「銅は景気を知っている」というのは、投資家のよく使う言い回しです。
銅そのものはただの鉱物ですが、銅の価格は経済の先行きを示してくれるバロメーターとしてよく参照されています。その位置付けから、「ドクターコッパー」とも称されるほどです。今回は銅価格と経済の連動性について紹介する記事です。
銅価格を見ることで経済の見通しを把握する
同価格の調子が上がっているときは、経済は順調に動いています。銅の価格が下がっているときは、経済の調子は思わしくありません。
銅は安価ながら電気流動性が高く、様々な用途に使われています。電気配線のほかには、自動車や電子器具などの製造にも銅は欠かせない存在となっています。電気や熱に対する高い伝導性が必要とされる場所では、常に銅が活躍しているのです。当分はほかの素材にその座を奪われることはないでしょう。このように様々な用途に使われる銅は、経済の先行きや動向を示す先行指標としてつかわれています。(将来的には、蓄電技術、つまり電気を貯蔵する技術の発達により、同価格が景気と連動しなくなる可能性も語られることはありますが、それはまだ先の話でしょう。)
LME 銅価格 3ヶ月先物
(出所: London Metal Exchange、2019/08/07付入手)
それでは、実際にLME(London Metal Exchange)の3ヶ月先物のデータを見てみましょう。リーマン・ブラザーズが破綻した2008年9月15リーマンショックの時点では、大きく下落しており、経済の動きと連動していることわかります。最近の動向としては、2018年6月頃を堺に下落傾向にあり、また、直近では下落のスピードは加速しています。IMFの世界経済の成長見通しも連続して、下方修正を続けていることなども踏まえると、このような経済の見通しに反して、ダウは2018年6月頃の24,500付近から2019年7月12日の27,322まで上げてきたことが(2018年 年末の調整はあったにせよ)、私の目には不気味に映っていました。
再度大幅な調整を迎えた株式市場
今週のダウ平均の前週末終値比の下げ幅は一時、960ドルを超えるなど、今まで割高ながら買われ続けていた株価は、再度 大幅な調整がなされつつあります。我々のような株式市場の暴落を待っている個人投資家にとっては、このようなタイミングこそが買い場であるため、今まで高めていたキャッシュ・ポジションを少しづつ使っていくべきでしょう。
下げ相場時に、「いつ、どの程度」購入するかは難しい問題ですが、この問題に機械的に答えてくれる「買い下がり投資法」という投資手法もあります。私もこの投資手法を実践しており、昨日は、米国高配当株式ETFのHDVとVYMをそれぞれ20万円づつ購入しております。以前の記事でも書いているとおり、このようなタイミングで躊躇なく購入できるかどうかは、以下のポイントを踏まえているかどうかにかかっています。
- 購入銘柄を決めておく
- 購入タイミングを明確にしておく (買い下がり投資法など)
- キャッシュ・ポジションを常にある程度高くしておく
以下、関連記事です。暴落時に対する心構えや「買い下がり投資法」についての記事です。
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